バリバリの皮の食感に、噛めばジューシーな肉、まあ鳥なんだから鶏肉とよく似た味と言って誤りじゃない。オレンジソースかキンモクセイソースか、残念だけど覚えていないんだ、
夏の終わり、白い山羊ひげ蓄え仙人のような清朝服の老人に誘われ、香港新界「沙田」の古びたホテルに行った、 この老人と一緒に居ると、まるでハリウッド映画に出てくるサンフランシスコのチャイナタウンに迷い込んだような錯覚に陥る。そんな錯覚は嫌じゃない。香り高い鳩肉と仙人の不思議が不可分 に結びついて離れない
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ちょっと太目だけど、食感はそっくり、そりゃそうさ、カツオ出汁も刻んだネギ、生姜もすべてそうめんと同じなんだから、
違うのは生のイカをそうめんそっくりに細く仕上げていることだけ、 青森から函館まで5時間乗った青函連絡船の食堂で母に薦められて試した、 食堂には小刻み玉ねぎをバターで炒めた甘い匂いが充満していたっけ、大学の学食でこの匂いをかぐと連絡船の食堂を思い出す、匂いの連想ゲームは半世紀後の今も虜になっている。 アーカイブ冷えきったご飯の上に開けたばかりのこいつを乗せてかきこんだ。ウナギの蒲焼きとはさすがに比較出来ないけど、甘しょっぱいタレのおかげで空腹は満たされた。
青魚系は苦手 だからシャケ缶や牛肉大和煮の缶詰めは食べ終わってしまってなかったのだろう。 今や400円近くするこいつをおかずにするガキはいるまい。同じ値段でマックやコンビニのおかずが手に入る、 多分、酒屋の店先での立ち飲みのオツマミが主流だろう、でも大衆魚と高級なウナギ蒲焼きのミスマッチを四角い缶に閉じ込めた気負いやよし アーカイブアルマイトのコップにたっぷりの脱脂粉乳を一気に飲み干す、ミルクの生ぬるさとコップに染みついたかすかな油かす臭を除けば、嫌いじゃなかった。60人クラスの三分の一ぐらいは嫌がったからミルクの好きのオレが代わりに飲んだ、
これにコッペパン、銀紙に包まれたマーガリンとおかずが一品、 時々砂糖をまぶした揚げパンが出てくると皆喜んでたな、学校を休んだ友人には家が近い者がコッペパンを届けるのが習慣だったね これが1950年代半ばの給食、1960年代になると、生乳が多く生産され冷蔵環境も整ったためビン入りの冷たい牛乳出てくるようになる、みんなごくごく飲み干していたな、 アーカイブ蒸し上がったばかりの小籠包をレンゲに乗せ薄い皮を破ろうとしたらない、あれだよ豆板醤、間もなく来た赤黒いそれを湯気を立てる具とスープにほんのちょっと混ぜ入れる、
多くても少なくてもダメだからね、うーん少し寝ぼけた味の餡が絶妙に引き立った。 小籠包には生姜と共に欠かせない薬味だ、寿司、ざるそばにワサビがなければどうする?冷やし中華に紅しょうががなければつまらない、 豆板醤は中国発祥の調味料で空豆を原料に糀の発酵食品。四川の最高品は小瓶で3,000円もする こう考えると一体どちらが主人公なんだか分からなくなる、まあいいじゃないか、不即不離なんだから アーカイブホールケーキの細い数本の蝋燭の火を吹き消し、ピンク色のバラのクリームからなめる、子供頃の誕生日の風景だけど正直に言う、クリームはバターというより固い油のような食感がして好きじゃなかったんだ
だからイチゴや桃がたっぷり入った生クリームケーキを初めて食べた時は感激、感激、ケーキに対するコペルニクス転回だったね、ちょっと大袈裟だけどまあいいじゃないか、 その天動説的バターケーキがいま人気なんだと。 生クリームより固く仕上がるので精巧なデコレーションが可能なこと、昭和回帰ブームも手伝っているのかも でも銀座の老舗洋菓子屋でホール一つが7,000円と聞けば二の足踏むぜ アーカイブ一口食べればしゃきしゃきした苦味が広がるけど、すぐに甘ずっぱい味噌が苦味を相殺する。付け合わせのワカメとキウリがこれ以上のハーモニーはないと自己主張する、ビールでも上質の純米吟醸酒にピッタシのお供、
だから子供の頃から好きだったはずはない。子供の味覚は大人の三倍敏感とされ、10歳ぐらいで「大人味」になるらしい。歯を失って悔しいのは、こいつをシャキと噛めないことだ 湯気があがる新聞紙を開くと、茹で上がったばかりの毛ガニ、甲羅から足を外し親指の爪で殻を剥いた、身を口にすると上品な甘さ
隣の大人たちは足にむしゃぶりつく者、甲羅を開いて味噌を掻き出す者などさまざま、早朝なのに味噌に日本酒かける輩もいる、 共通するのは皆無口で毛ガニと格闘している姿だけ、でも小学三年のオレにはなんか頼りない味だったね、北海道長万部(オシャマンベ)駅で アーカイブ竹の皮を開くと湿っ気た海苔にまん丸いお握りが二つ。大口開けて頬張ったら、うっ?いつもの梅の味に替わって甘い肉味噌がどっさり、いつも遠足のお握りを残して帰ったから母親が気を利かせてくれたのだ、パリッとした海苔に三角のコンビニのお握りも悪くないけど、肉味噌と海苔のなんとも言い難いコンビネーションが懐かしいな、
アーカイブ台湾の友人が火鍋屋に誘ってくれた、グツグツ煮えた鍋にこの豆腐が入った途端強烈な糞尿臭が鼻を襲った、恐る恐る口にすると以外に臭みは感じなかったが、急いで台湾ビールでのどを洗い流した、オレの反応を嬉しそうに眺める友人、この時着ていた上着は一週間臭い続けたっけ、日本でも出す店あるんだろか
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